まだまだ朝晩は冷え込みますが、昼間は晴れやかな春らしいお天気も多くなりましたね。と同時に花粉も気になる季節です。

さて今日は日頃様々なご依頼があります修理リペアの中から、ドレッサーの事例についてご紹介します。

ご依頼があったのはこちらのドレッサー。

こちらのドレッサー、実はシュクレ浜松が「家具の松家」として営業していた頃に販売した家具なのです。ですので何十年ぶりかの再会です。

写真の左側、天板の上にプラスチックのコップがあります。
櫛など縦長のお化粧道具を入れていらしたようです。

写真だと分かりづらいかもしれませんが、このプラスチックのコップがドレッサーの天板にくっついてしまって取れなくなってしまったとのこと。これはコップの材料の成分が溶け出してしまい、天板の塗装成分と癒着してしまった結果です。

跡がつくだけならまだ良い方で、これはかなりの密着度。無理をして取ると本体に問題が出てしまいそうです。

他の部分も見ていきましょう。

本体は木で出来ていますが、無垢材ではなく天板が突板を貼った造り、丸みを帯びた婉曲な面で突板の剥がれが起きているようです。

コップの件や天板の突板の剥がれなどの修理、お使いになるうちに付いた傷や汚れもあり、今回は再塗装をすることとなりました。

再塗装後の姿がこちら。

新品のような風貌に大変身です。一見新品と見紛うばかりです。

細部を見ていきましょう。

あのコップの跡はもちろん消え、艶やかで曲線のフォルムが美しい仕上がりです。

小物入れと手鏡がおさまっているトレー、そして天板がスライドして手前に出てくるデザインです。

天板のトレーに丸い可愛らしい手鏡が付いているのですが、その鏡も一緒に綺麗に塗装し直しました。

小さいながらも機能的な収納がたくさん付いていて、当時人気の品だったことが懐かしく思い出されました。

 

そして、ドレッサーに付いているスツールは背と座の布の張り替えをしてリメイク。

とても綺麗ですが、どうしても繊細な布は擦れて生地が薄くなってしまったり綻びが出てきたりしてしまいます。

暖かみのあるサーモンオレンジの生地に張り替えました。

ドレッサーのスツールは、小ぶりで背の高さも低め、丸みを帯びた優しいデザインが多いので、ドレッサーのスツールとしてではなく、リビングなどでちょっとしたスツールとしてお使いになる方も多いようで、張り替えのご依頼がよくあります。

ドレッサーはあまり最近使わないな〜なんて方、スツールだけでもリビングで補助のスツールやパソコン用のスツールなどで使うのに便利ですので、ぜひご利用になってはいかがかでしょうか?

ドレッサーは以前はお嫁入りの時の道具としてご購入いただいたこともあり、思い出の品としてお持ちの方も多いです。思い出の品ゆえ、再塗装で綺麗にされたいというご依頼が多い家具の1つです。また娘さんへ譲りたいから綺麗にというようなお話もお聞きします。

そして、以前修理させていただいたドレッサーの例もご紹介しますね。

よく見ると、スツールの出し入れで角が当たってしまったり、ところどころ削れたり傷が付いているところがありました。

Afterがこちら。

こちらのドレッサーもスツールの背と座の布の張り替えをさせていただきました。

ドレッサーは小ぶりながら収納も付いてますので、本来のお化粧の目的だけでなく、ちょっとした作業スペースやパソコンデスクなどとしてもお使いいただけるかなと思いますので、ぜひいろいろな目的で長くお使いいただけたらいいなぁと思います。

ドレッサーの修理リペア・リメイクにつきましては、どのようなサイズや材料なのか、また現在の状態を見ないと修理が可能かどうか分からないため、現物を見てお客様のご希望をお聞きしてお話をさせていただいてからお見積もりを出させていただきます。お見積もりは無料ですので、もしお家で思い出のドレッサーがある方、ご関心がありましたらご相談ください。