春の暖かな日差しが心地よい季節。こんな穏やかな季節には、家族や友人と食卓を囲み、和やかな時間を過ごしたいものですね。

今回は、30年という長い年月を共にしてきた、思い出深いダイニングテーブルの修理事例をご紹介いたします。

お客さまからお預かりしたのは、美しい楕円形のダイニングテーブル。

お話を伺うと、30年ほど前にインポート家具店で購入されたもので、お義母さまから息子ご夫婦へと受け継がれる大切な品だそうです。

おそらくナラ材のダイニングテーブルで、重厚感がありながらも、温かみのある木目が特徴です。

今回、お客さまが特に気にされていたのは天板のキズ。

たしかに長年使い込まれた天板には、キズやシミが目立ちましたが、それもまた家族の歴史を物語る、かけがえのない証のように感じられます。

また、このダイニングテーブルは、中央部分に天板を収納することで、楕円形から丸形へと形を変えることができる珍しい構造をしています。

今回は、この伸長部分の金具の取り付けと、天板の塗装をさせていただきました。

まずは、長年のキズやシミを丁寧に研磨し木地を整えた後、セラウッド塗装を施しており、木の質感を残しながら摩耗や熱に強い加工となっています。

ナラ材の美しい木目を活かしながら、丁寧に塗装を行いました。

次に、伸長部分に新しい金具を取り付けます。これでスムーズな開閉が可能です。

天板の塗装と金具の取り付けが完了し、ダイニングテーブルは、まるで新品のように生まれ変わりました。

ナラ材の美しい木目が際立ち、滑らかな手触りが心地よいです。

新しく取り付けた金具のおかげで、伸長部分の開閉もスムーズになりました。

楕円形と丸形、どちらの形でも快適にお使いいただけます。

家具は家族の歴史を刻み、思い出を紡ぐ、大切な存在です。

今回、お義母さまから次の世代へとつなぐお手伝いができたことを嬉しく思います。

次に、ご紹介するのもダイニングテーブルの修理事例になります。

お客さまからお預かりしたのは、飛騨高山で作られたもの。

飛騨高山といえば、古くから木工の技術が受け継がれ、その技術は、緻密で繊細。

そして何よりも、木の温もりを最大限に引き出すことに長けています。

こちらも長年大切に使われてきたことが伺える、美しい木目と滑らかな手触りが印象的なテーブルでしたが、天板にはどうしても避けられないキズや小さな凹みがございました。

一方で、脚部分は比較的良い状態を保たれていました。

今回の修理では、まず天板のキズや凹みを丁寧に研磨し、木本来の滑らかな質感を取り戻しました。

特に凹みに関しましては、テーブルのデザインを損なわないよう慎重に削り込み、平らに均した後、新たに塗装を施しました。

また、脚部につきましても、部分的に色褪せていた箇所を丁寧にタッチアップで補修し、バランスを整えます。

修理を終えたダイニングテーブルは、見違えるほどに輝きを取り戻し、木の温かさが、より一層際立っています。

木材は生きている素材ですので、時を経るごとにその表情を変え、深みを増していきます。

今回の修復は単に傷を直すだけでなく、このテーブルがこれから先、さらに豊かな物語を刻んでいくためのお手伝いができたと考えております。

何か気になる点やお手入れについてのご質問などございましたら、いつでもお気軽にお声がけください。

 

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