新築の新しいお住いへお引越しをされるお客様からのご相談で実現した修理リペアの事例をご紹介させていただきます。

まずお客様からご相談のあったソファを拝見しに伺いました。


こちらの本革のソファ。

当店で販売したものではありませんが、これまでも何本か修理をさせていただいています。
長年ご使用され、さらに修理して使い続けたいと思わせるデザインの秀逸さ、質の良さ高さがこのソファにはあります。どの方もこのソファの座り心地やデザインなどをとても気に入ってらして、修理・修復をしてこれからも使いたいとお思いでした。

状態を見てみますと、経年による全体の色あせして色が落ちており、背クッションのクッション材がへたってきてしまったことで、カバーに大きな横皺がついてしまっているのが目立ちます。
また座った時にどうしても脚があたってこすれ、ひび割れして革の白い地肌が見えてきている状態です。

よく手をかける肘部分は、黒ずみとかすれが見られます。

布やレザー(人工皮革)でしたら張替えという修理になりますが、本革の場合は素材である革の内容や状態にもよりますが、張替えではなく、修理・修復・染め直しなどの形で対応させていただくことが多いです。
今回も元々の革の質や状態が良いものでしたので、張替えでなく修理修復という形で対応させていただきました。

黒ずみやかすれていた肘部分もきれいに修復されました。

そして、このソファのご相談でお伺いした際に家具の修理の話となり、「このセンターテーブルもきれいになりますか?」と見せていただいたのがこちら。


チーク無垢材の変形デザインの素敵なセンターテーブルですが、天板の塗装が剥げてしまっているところが多く、大きな輪染みもできています。

新築のお住まいにお引越にあたり、家具を買い換えようかどうしようかと検討中とのことで、せっかくの良い家具なので修理をすることをお勧めさせていただきました。

水に強く耐久性の高いチーク材はミャンマーのものが有名ですが、現在は輸入の制限がありますので国産の家具に使用されることが少なくなっています。18世紀に植民地の輸入で、イギリスではチーク材を使った家具が多く生産されたことで、イギリスのアンティーク家具にチーク材がよく使われています。その後、スタイリッシュなデザインで注目を浴びたデザイナーが多く生まれ、家具工場も多く作られたデンマークでは、「ヴィンテージ家具」として現在でも人気の高いチーク材を使った家具が生まれました。
経年で飴色に色が変化し、水分が抜けしっかり乾燥していくチーク材はとても丈夫です。

そして、修理後は…
全体の汚れを落とし、傷や輪染みなどを取り除いて綺麗にし、塗装を施した後はこんなに綺麗になりました!

天板の流れがあるデザイン、少し丸く削られた天板の角、そしてすっきり見えるようにデザインされた脚と、デザイン性の高さがいかにも北欧プロダクトですね。

そして、さらにお使いの伸長式のデンマーク製のチーク無垢材のダイニングテーブルも修理修復させていただくことに。

伸長せず日頃ご使用になっていた天板の両サイドの天板部分の傷や汚れが目立ちます。

油分の高いチーク材でかつオイル塗装を施されていますが、ご使用していくうちに塗装が薄くなって傷がついて染みがついてしまいます。オイル塗装はメンテナンスが必要ですが、なかなか日々の生活の中で持続してメンテナンスをするのは難しいこともあると思います。

こちらのダイニングテーブルをセンターテーブル同様に修理修復を施しました。

伸長部分のない状態のテーブルサイズです。

チーク材特徴のしっとりとした飴色に。センターテーブル同様、熱に強く傷に強いセラウッド塗装で仕上げました。

そして伸長部分を広げて大きなサイズにしてみると…


バランスよく伸長部分が追加されるデザインです。

 

ALL無垢のチーク材でかつ伸長式。2枚分の天板があるわけですから、重いのなんの。
家具を持つことに日頃慣れているスタッフも思わず「重い〜〜〜〜!」と。やっぱりチーク材は重いんですよね。

裏側の造りもしっかりしています。

このように固くて丈夫な材料でかつしっかりした造りの質の高い家具は、適度にメンテナンスをすることで、さらに年月を経て使っていただくことが可能です。

そして、さらに買い替えを検討されていたこちらの家具。

こちらはチーク材ではなく、チークと同じように経年で飴色に色が変化するブラックチェリー材のテレビボードです。

このテレビボードの無垢天板にこのような傷が…

テレビボードは低い位置に天板がありますので、お子さんの手が届きやすく、おもちゃでガリガリとやってしまったり、知らず知らずのうちに傷をつけてしまうということがあります。

この傷だけでなく、まだいくつか似たような傷がついていたのですが、ここまでの傷がついてしまい、このテレビボードはどうしようか?ということになっていらしたようです。

こちらもシンプルなデザインの素敵な家具でしたし、チーク材との色合いもあってますので、修理をさせていただくことに。

あの傷のあった天板もこんなに綺麗になりました!

このように、これまでお使いの家具を買い換えることなく、新しいお住いへ迎え入れることができました。

長く使っても飽きがこないシンプルなデザインの似た風合いの家具を大変上手にセレクトされておりまして、修理リペア・修復を施すことで、またさらにご家族とともに時間を過ごしていただけることとなりました。

ご納品後「とっても綺麗になってありがとうございました!」とお客さまからお声をちょうだいし、私どもも長く使っていただく家具のサポートができたことを嬉しく存じます。

修理や修復など、なかなか一般の方では、修理できるのか?修理すべきなのか?判断が難しいことと思います。

お問い合わせの際は、サイズや材料、使用年数、購入時のお値段、メーカー名など分かる範囲で教えていただけますと助かります。画像をご用意いただければさらに参考になります。

まずはお電話でおたずねいただくか、メールにてお問い合わせいただければと思います。

正式なお見積りは、現物を拝見させていただいてからとなりますのでご了承ください。

修理につきましてはホームページのこちらのページをご覧ください。
https://sucre-hamamatsu.com/repair_remake-2/

修理の事例については随時ブログにて紹介しておりますので、ご参考までに。
https://bit.ly/2NFCac6