「あの家具、もう使わないけど捨てるのはもったいないな」そう思ったことはありませんか?思い出がたくさん詰まった家具は、ただ捨てるには忍びないもの。
そんな時に役立つのが家具のリメイクです。
今回ご紹介するのは、80代の女性のお客さまからご依頼いただいた、ダイニングテーブルのリメイク事例です。
ご主人のご逝去後、一人暮らしとなったお客さまは、25年間共に過ごしてきたダイニングテーブルが一人では大きく感じ、これからの生活に合わなくなったとご相談くださいました。
ご依頼いただいたダイニングテーブルはナラ材の柾目を使用した、大変美しい仕上がりのものでした。
25年の時を経た木目は深みを増し、温かみのある光沢を放っています。脚のデザインも特徴的ですね。
さらにこちらのダイニングテーブル、主に大人が使用していたため、比較的キズや傷みは少なく、とてもきれいに使用されていたことがわかります。
今回のリメイクでは、1800×900×650の大きなダイニングテーブルを、新しい生活に合わせ、小さなダイニングテーブルとソファ前のリビングテーブルにします。
小さくするダイニングテーブルはデザインが特徴的な既存の脚を使用し、1200×900×650の大きさに調整しました。
ソファ前に置くテーブルは座り心地を考慮し、600×900×330のサイズにし、脚の高さを低く設定しました。
テーブルの脚は、既存のダイニングテーブルの脚に雰囲気を踏襲した4本の丸棒を新たに制作。
丸棒の素材は、元のダイニングテーブルの雰囲気にとても合っていて、違和感のない仕上がりです。
また、裏側を見ていただくと、既存の反り止めと新たに追加した反り止めの加工がしっかりと施され、裏側から見たときも美しいデザインです。
もともとキズや傷みは少なかったのでナラ材の美しい木目を生かすため、塗装は最小限にとどめ、木の温もりを感じられるような仕上げにしました。
さらに天板の船底型と呼ばれるエッジは、手作業で丁寧に再現。エッジとは、天板の端面のことで、家具の表情を大きく左右する部分です。
今回は一つのテーブルを二つに裁断するので、片側のエッジの形状や深さ、曲線など、あらゆる角度から細部まで確認して型を取り、手作業で削ります。
この工程の難易度がとても高く、このように再現できるのは熟練の職人ならではの手仕事です。
リメイク後のテーブルは、お客さまの新しい生活にぴったりのサイズとなり、大変喜んでいただけました。
特にナラ材の美しい木目と、手作業で再現された船底エッジには、お客さまも「ここまでやってくれるとは思わなかった」と感激されていました。
お客さまの大切な思い出が詰まった家具を、新しい形で長く愛用していただくお手伝いができたことを大変嬉しく思います。
家具のリメイクは、単に古い家具を新しくするだけでなく、自分だけのオリジナル家具を作ることができる、とても楽しい作業です。もし、愛着のある家具をこれからも長く使いたいとお考えでしたら、ぜひ一度ご相談ください。
お問い合わせ時には、サイズとおおよその使用年数、購入時の価格、そして材料を分かる範囲でお伝えください。どの家具も1つずつデザインや状態が異なりますので、正式なお見積もりは現物を見てからとさせていただいております。
まずは修理やリメイクが可能かどうか知りたい!という場合は、上記の家具の情報と家具の全体、修理したい箇所の画像数点、リメイクをご希望の場合はどのようにリメイクしたいかをおまとめの上、お問い合わせいただければと思います。
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