朝晩は秋の気配も感じられますが、日差しはまだ夏の名残。
外に出ると汗ばむことも多いですね。皆さんも水分をしっかり取りながら、元気に過ごしてくださいね。
さて今回は、少し特別なリメイクの事例をご紹介。
こちらはお父さまが長年大切に使われてきた書斎デスクを、ご姉妹で分け合って使いたいというご依頼でした。
机は奥行きがしっかりとある、昔ながらの重厚な造り。
年月を経て使い込まれた木の表情が美しい一台を、二つの家具へと生まれ変わらせることになりました。
仕上がった商品はこちら。リメイク前と後の画像をご覧ください。
▲リメイク前
▲リメイク後
机を半分に切り分け、一方は奥行きを整えてすっきりとしたデスクに仕上げました。
前側・後側の脚をリメイク前のまま残したことで、机としての風合いや面影が今も息づいています。
▲リメイク前
▲リメイク後
さらに、デスクとしての使い勝手を考え、配線用のスリット加工を施し、コンセントやケーブルが通せるように工夫しています。
古い木の風合いや手に馴染んだ質感は、新しい形になっても懐かしさや温かみを感じさせ、毎日の作業や学びの時間を支えるデスクとしてふさわしい表情になりました。
もう一方は、ウォーターサーバーの替えボトルを収納する棚として生まれ変わりました。
こちらは天板を再利用し、その他の部分は新しい材料で組み直しています。
収納するボトルのサイズを確認しながら設計を行ったことで、専用の棚として使いやすさも十分に確保できました。
生活に欠かせない水をきちんと整理できる、実用性のある家具になっています。
普段あまり手がけないタイプのリメイクだったため、完成するまでは正直なところ少し心配もありました。
しかし仕上がった二つの家具を前に、ご依頼主さまが喜んでくださった瞬間、ほっと胸をなでおろしました。
家具は単なる道具ではなく、思い出や時間を重ねてきた存在です。
お父さまが長年座っていた机が、ご姉妹の暮らしの中で新しい役割を持ちながら使われ続けることは、とても温かく、素敵なことだと思います。
今回のように、古いものを生かしながら新しい機能や役割を持たせることができるのも、リメイクならではの魅力です。
これからも「大切な家具を、次の世代に残したい」という思いに応えられるよう、一つひとつの家具と向き合い、丁寧に取り組んでいきたいと考えています。
家具を通して、暮らしに温かさと記憶を届けることができれば幸いです。