遠州地域では記録的に早い梅雨入りをし、比較的晴れた日も続きましたが、今週末にかけて本格的な梅雨空になりそうですね。

天気が悪い日が続くとあまり外出せず、ご自宅で過ごされる方も多いのではないでしょうか。

さて、今回ご紹介するのは、お客さまが長年ご愛用なさっていたローテーブルです。大きさは、幅600×奥行き470×高さ500の小ぶりのものになります。

当店にお持ちいただいた時は天板にシミやキズがあり、長年ご家族でご愛用いただいた証として味わいは増しますが、そろそろメンテナンスをしないとこの先20年、30年とご使用いただくのは難しいかなという印象でした。

お預かりしたローテーブルは、無垢材の仕上がりのいいもの。上の天板には、年輪の模様が美しい縦模様になる「柾目」が使用されています。

柾目は多くの場合、丸太の半分の幅でしか製材することができないので、とても希少な部位になります。

Before

After

BeforeとAfterの天板の違いを見ると一目瞭然ですね。柾目部分がはっきりとし、シミやキズ、色あせがすっかり目立たなくなり、表面の光沢がよみがえりました。

最近ではDIYが流行っているのでご自身で塗装を行う方もいらっしゃいますが、この仕上がりはやはり「プロの技術ならでは」です。

リペアの工程としましては、まずは、上の天板を剥離と言ってペーパーで研磨して一度剥がします。

そして下地(普通の木材の状態)が出てきたら色付けし、今後も長くきれいにご使用いただけるよう、何度もこの研磨と補色を繰り返してからシュクレオリジナルのセラウッド塗装を施します。

このセラウッド塗装は紫外線による色の劣化を防ぎ、通常のウレタン塗装より高温に耐えることができます。

このように丁寧な工程を踏むのは、当店にご依頼していただくアイテムは調度品になりますので、リペア後も目で見て楽しめることができるよう、風合いを残す加工を大切にしているからです。

下の天板は色付けして、こちらもセラウッド塗装を施します。また、天板だけでなく脚部分もきれいに塗装が仕上がっています。

今回は小さめのテーブルですが、ダイニングテーブルでもリビングテーブルでも同じ加工ができます。

仕上がりを見てみると新品同様。長年ご愛用されたテーブルが生まれ変わって、またご家族と一緒に大切な時間を刻んでいただければ幸いです。

木製品は大切に使っていただくと40年でも50年でも使えます。年数や見た目が悪くなるとすぐに捨ててしまう方も多いかと思いますが、「もう少し長く使いたい。古くなってしまったが、どのように手入れしていいかわからない。」とお困りの方は一度ご相談くださればと思います。

家具のリペアはいつでもできますが限度もあります。状態によっては今ここでやらないと、人間の体にできたキズのように治っていかないのでだんだん悪くなって、結果捨ててしまうことにもなります。

今回のように一旦立ち止まってリペアしてあげることで、家具がよみがえり、これからが新たなスタートになります。

大切に使ってきた愛着のある家具が、家族の思い出を次の世代に渡すバトンになる。そんな風な考え方も素敵かなと思います。

なかなか外出できないこの時期に、ご自宅で古くなったり、経年変化した家具を一度見直してみてはいかがでしょうか。

お問い合わせの際は、サイズや材料、使用年数、購入時のお値段、メーカー名など分かる範囲で教えていただけますと助かります。画像をご用意いただければさらに参考になります。

まずはお電話かメールにてお問い合わせいただければと思います。正式なお見積りは、現物を拝見させていただいてからとなりますのでご了承ください。

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