その昔、階段箪笥というのがありました。見れば“あ〜あれか..”と思う箪笥なのですが、手許に写真がないので、もし興味のある方は検索してみてください。
収納の家具というと、どうしても置く場所や効率、作り方を考えると、どうしても四角□の箱形になってしまいます。
以前オーダーキッチンの収納のブログで、シュクレ浜松オリジナルの収納ENTRE(アントレ)をご紹介させていただきました。通常の家具と違い、パーツを組み立てることで成り立っている収納です。
このENTREの基本コンセプトは、棚の集合体(シェルビングシステム)なのですが、この棚の長さの違うものを組み合わせれば、簡単に階段型収納が作れてしまうんです!
まずモデルとして店内に展示してあるものをご紹介しますね。
ENTRE(アントレ)はパイン無垢材。本体はドイツのOSMOのホワイトプルースという白が入ったオイルで塗装しました。
引き扉もつけられますので、見せたくない収納は扉内側にしまっておくという“見せる””見せない”が引き扉で出来上がります。引き扉は両面使えるリバーシブルタイプですので、色をつけてアクセントにしてもいいですね。段のところには植物やお花、写真などお好きなものを飾ったり、雑誌を置いたりとちょっとした飾るスペースに。
階段ということで収納量は四角の箱形と較べたら減りはしますが、圧迫感も出ませんし、なにより階段のこのフォームが動きを演出して見ているとウキウキと楽しくなります。これを見たお客様から「猫が登っていきそう〜」なんて声も出ました。
写真のモデルでは、一番下の段を奥行きを深く(より安定します)、キャスター付きボックスの収納にしました。
キャスター付きBOXは出し入れ、整理整頓にとっても便利です!
一体型で階段型収納を作ると、強度の面では良いのですが、設置や移動も大変ですし、価格も高いものになってしまいます。
こちらのENTREタイプは、棚を1つずつ積み上げていくように組立てますので、設置移動も簡単、費用もおさえられます。
最初から階段型でなくても、例えば列だけテレビボードや収納付きベンチのような形で使っておいて(将来的に上に積み上げる場合はそのための穴を最初から掘っておく必要がありますが)
その後上の棚を必要に応じて増やしていくということが出来ます。
このように1段ずつ幅の違う棚をのせていくことで階段型が出来上がります。
写真のモデルは同じ高さの棚を積み重ねていますが、収納内容によって高さや奥行きを変更、また可動棚の設置など使い方によっていろいろプラン出来ます。
引き扉もオーダーですので、付けたり付けなかったり用途によってお使いいただけます。
棚を増やすことだけでなく、逆に減らすことも可能です。
一体型にはないフレキシブルな使い方です。
実際にご納品したものをご紹介しますね。
シュクレのユーザーさんからのご依頼でお作りしたキャビネットです。
お持ちの家具に合わせて扉と引出しの前板を全てブラックチェリー材にしました。
一番下の段はA4のフォルダーが収納出来るようにサイズを調整させていただいたり、コレクションされているCDを2段で設置出来るように考慮した高さも考えてプランさせていただきました。
引き扉は両面で使えるのだからと、ブラックチェリー材の裏面は遊び心をいっぱいにカラフルに。その時その時によってお楽しみいただけます。家具に遊び心を入れられるなんて、楽しいですよね。
こちらのお客様は、2段目にお子さんと一緒に作ったレゴの作品を飾るために高さを高く、そして奥行きも広くとってプランニングしました。将来的に可動棚もつけられるようにしてあります。3段目はお母様の収納用に高さと奥行きを合わせ、3・4段目はお子さんの本を収納する予定です。お子さんのお持ちのアルダー材の家具と合わせて、アルダー材に合うOSMOカラーのアンティックパインをご選択。扉や引出しBOXの前板はアルダー材にしました。
お子さんの希望で、扉裏面は緑と青で。
2・3段目に今は扉はお付けしませんでしたが、将来扉がつけられるようにもしてあります。
1段目をレゴ作品を置くために奥行きを深くしましたので、下のキャスター付きBOXにレゴの部品を入れ、その上で組立て作業なんかも出来そうですね。
今回こちらのデスクも一緒にお作りしました。
お子さんの作業や、お母様のちょっとしたデスクとしてもご使用いただけます。
このデスク、高さを階段型の1段目の高さと合わせたので、横に並べたりくの字型に並べたりいろいろな場所に設置して使えるんです。
よく考えたら、ENTREのシステムは大きなレゴの家具版のようなものかもしれません。
ご興味ありましたら、お店に見においでください。また何かアイデアがありましたらご相談ください。
楽しみにお待ちしております。