前々からご紹介したいと思っていたソファの修理事例についてご紹介させていただきます。

数十年前になりますが、ソファというと応接タイプという1人掛が2脚、3人掛けで1セットで対面で使うような設定で多く販売されておりました。

今回はそういう1人掛が2脚、3人掛けセットのレザー(合成皮革)の張り地の修理事例をご紹介します。

3人掛けです。

本体と背クッション、座クッションの3つの部分でできています。

今でもモダンなデザイン、肘の木部の曲げた木の使い方などシンプルながら素敵なソファです。

張り地が黒のレザー(合成皮革)でしたが、長年の使用でヒビ割れが生じています。特に立ったり座ったりするときに膝裏が擦れる部分での劣化が目立ちます。

目に見える汚れや劣化はこの張り地の部分が多く、多くの方はこの張替えをご希望されます。

しかし何十年もご使用になっていると、この表面の張り地だけでなくその内側にあるクッション材が劣化してことが多いです。
張り地の中身であるウレタンのクッション材は年月が経つと固くなって、時にはボロボロと細かく砂のようなものが出てくる場合もあります。そのようなウレタンクッションの劣化が見られる場合は新しいものと交換します。

そしてこちら。

ソファの座面を支える部分は、”ウェービングベルト”、”Sバネ”、”ポケットコイル”などがあります。

「へたりにくさ」に関わっているこの部分に不具合があると、「座面が落ちる、沈む」ような感じになってしまい、座り心地が悪くなり腰痛などを引き起こす原因ともなります。座り心地というとクッションだけに目が行きがちですが、実はこの支える部分が大きく関わっています。

かなり伸びきってしまっている状態です。

こちらの1人掛けで分かるように、元々はウェービングテープが見えないように不織布が張られていたようです。

本体は木枠のフレームにところどころクッション材がはられ、それをレザー(合成皮革)がかぶせてある造りです。

肘部分も手をかけることが多いため、擦れて劣化が多く見られる箇所です。


今回はウェービングテープの張替え、レザー部分の張替え・クッション材の交換をさせていただきました。

以前と違い、少し明るい色のレザー(合成皮革)に変更されました。

新しく張り直したウェービングテーブの上は、元々のように見えないように布が張られました。


背と座クッション部分

肘の部分も綺麗に張替えられています。

背面はこのような仕上がりに。

昔の応接タイプの国産のソファは、対面で話す目的でコンパクトなデザインが多く、現在のゆっくりくつろぐタイプのソファと違って座面の後傾がなかったり少ないので、高齢者にとっては逆に長く座ったときの腰の負担が少なかったり、立ったり座ったりが楽というような良い面もあります。

長年使っていらして修理しようか捨てようかどうしようか?と考えられていらっしゃる方も多いと思います。例えば1人掛けだけを修理してお使いになるのもオススメです。

ソファ修理の価格についてですが、ソファは例えば同じ3人がけでもそのデザインや造り(構造)、材料にもいろいろあり、また不具合の状況も様々です。修理といっても何をどの程度するのかなどあり、一概に価格をお伝えすることが難しいところがあります。
ですので、現物を見てからのお見積りとなりますのでどうぞよろしくお願いします。
お見積りは無料ですので、ご関心がありましたら、どうぞホームページのお問い合わせからお尋ねください。

年の瀬が近づいてまいりますと、ソファなど大きな家具の修理は年内での修理が難しくなってまいります。
ソファの種類にもよりますが、年内の張替えは10日頃までの受付となります。お見積りのご予約も日々埋まっておりますので、ご関心のある方はどうぞお早めにお問い合わせください。