こちらは、ブラックチェリーを使った総天然木のキャビネットで、やわらかな色合いがやさしい印象でとてもおしゃれです。
シュクレ浜松で取り扱っているこちらのキャビネットもとても人気が高く、これまでもいろいろな素材や材料でお作りしてきました。
ブラックチェリーは淡い褐色のやわらかな色合いが特徴です。
まずは木目の綺麗さが注目していただきたい部分です。天板と前板が無垢材になった総天然木の仕様で、天板もすっきりと美しい木目を楽しめます。
引き出し部分は4段になっています。
引き出しの箱自体には「桐」が使われています。桐は昔ながらの桐箪笥に使われているように調湿性がありますので、日本の気候にも合い、長く快適に使っていただくことができます。
また、洗練されたスタイリッシュなデザインで、引き出しの取っ手部分は手をかけられるようになっています。出っ張った取っ手がついていないので、全体的なイメージがとてもすっきりとしています。
指のおさまりがとても良く、開閉がしやすくなっています。無垢材の前板を直接、掴んで引き出す感覚は気持ちの良いものですよ。
下の部分も同じくくぼみが作られていますので、それぞれの位置で引き出しやすい方を使っていただくことができます。
こちらの引き出しのもうひとつの特徴は、伝統的な「蟻組」を施して作られていることです。「蟻組」とは、台形になった凹凸部分が接合している組み方を呼ぶものです。
婚礼ダンスなどの高級家具に用いられる技法で、釘やボンドなどで接合するのに比べ手間と技術が必要になりますが、丈夫で長く使っていただくことができます。
シンプルなデザインにまとめられている一方で、日本の家具職人の高い技術で作られた家具ならではのつくりとなっています。
続いて、右側の収納部分についてもご覧ください。
シンプルな棚になっていて、内部の棚は金具で位置を自由に変えられるようになっています。棚板の中身はよくある「オガ屑」を固めたものではなく、しっかりと天然木を使ったものになっています。
板の重みも感じられますし、長年の使用にしっかりと耐えられるものになっています。
また、こちらでご覧いただきたいのがもう一点。それは扉です。扉が無垢材でできているのが、こちらのキャビネットの特徴です。
木の質感や重厚感が味わえるのが無垢材の良さですが、代わりに「反り」が生じてしまう可能性があるため、無垢材を大きな面積で使う場合には「反り止め」の加工が必要となります。
その反り止めとして横一直線に板が埋め込まれています。上から張ってある板は、あくまで反り止めの木を隠してすっきりとした印象にしあげるためで、この裏側にはボトルがしっかりと打ち込まれているので長年使っていただくことができます。
機能性・耐久性とデザイン、すべてに気の配られている家具だということがよくわかります。
一見するとどこにでもあるようなシンプルなキャビネットですが、ひとつひとつ細かな部分を見ていくと、こうして作りの違いをはっきりと感じることができると思います。